じじーぽぴゅぽぴゅ「バナナ陽一」は未だブレークとは程遠い数字。いや、ブレークどころか、毎月お子様のお駄賃レベルの配信利益を得るに過ぎない。
成功か失敗かを判断する最も客観的な基準は「売上」だから、「バナナ陽一」は紛れもない失敗作として自分の中に位置づけていた。
しかし、リリースからなんと5年後に、このアルバムに入っていた「ラーメン」がFMキー局で普通に取り上げられた。そしてそのおかげで僕は一生縁がないだろうと諦めていたJASRACと楽曲著作権信託契約を結ぶことができた。
相変わらず売上が上がっているわけではないから、 現時点で 「バナナ陽一」が成功作とは全く呼べない。だけど僕のキャリアを一段上に押し上げたという点で、僕にとってきわめて重要でありがたい作品となった。
売れなかったからといって自分が間違っていたわけではない。また、巷にゴロゴロいる「結果が全てだ」という知ったかぶりの人たちの意見を真に受ける必要もない。
もちろん最終的に売れなくては駄目なんだけど、その最終目標までの過程の中で、今は売れていないものを作っていたとしても決して自分が間違っているわけではない。
要するに、自分を信じるしかないんだ。
消しゴムもOREGAワクチンもぜんぶ正しい。音楽に対する僕の信念にはいささかの揺らぎもない。