「中国で大気の質が劇的に改善、新型コロナウイルスの思わぬ副産物」

企業活動が停止して、工場が動かなくなって、道路から車が消えて、イベントで大量の電力を使わなくなって、地球温暖化の大きな原因となっている二酸化窒素が大気中から大幅に低下して、大気汚染が劇的に改善されたんだって。
小・中・高等学校が一斉に臨時休校になって、自宅の中に篭って過ごすためには本を読むのがいいだろうということになり、図書館では本が借りられまくり、書店の売れ行きも好調らしい。最近の若者は本読まないよヤバいよって言われて久しいが、パンデミック感染症の脅威をまえにして読書熱復活か。
ありとあらゆる業種に多大な影響をもたらす新型コロナウイルスによって食えなくなったり収入が減ったりして困っている人たちがいっぱいいる。
人間は働いてお金を稼がなくては生きていけないから、食い扶持に支障を与えるすべてのことを何よりも嫌う。当然だ。妻や子供を養ったり、ローンを払ったり、まずはお金が無くちゃどうにもならない。
だから自分の食い扶持を確保するためだったら、何やっても許されるっていう風潮さえある。
他人を出し抜くために画策したり、詐欺まがいのセールスやったり、どれだけ環境を破壊しようが法律を犯さなければOKだったり。
自分の国が栄えるためにがんがん工場作って動かしてがんがん野山削って地球環境を傷つけていく。
生存競争のサバイバルゲーム。強者の論理。
僕なんかは派遣だからまだいいけど、
本当に生存競争の中にいる企業戦士たちは、結果オーライ。勝者こそが正しい世界にいる。
世の中は競争社会だもんね。
そんな殺伐とした現実社会に対して、
「おまえら、いいかげんにせえよ!」
とお灸を据えているのが新型コロナウイルスだという気がしてくる。
「二ヶ月間家の中に篭ってじっくり考え直せ!」
そんな感じだろうか。
新型コロナウイルスの脅威がひと段落すれば、失った損失を取り戻そうと通常のニ倍三倍の勢いで猛然と企業活動が全世界的に再開されて、あっというまに環境汚染が元の状態に戻ってしまうのだろうが・・・・それまでは、いろいろなことを考え直すいい機会かもしれない。