髪型を気にする時期が僕にもあった。
小学校高学年~高校大学~20代半ばくらいまでかなあ。
いわゆる「物心」が付きはじめたあたりかな?この頃から自分の見た目を気にしだしたね。
やっぱり「好きなあの子によく見られたい・・・・」という王道パターンな理由がいちばんだったろうね。
鏡の前で櫛で髪をとかしたり、親父の使っていたヘアートニックを塗ってみたり、鏡に映る自分の表情を研究したりしてね。
「この角度から見る俺はまんざらではないぞ!」とかね。
こうやって鏡の前で自分自身を眺める時間が増えると、だんだんと自分が好きになっていく。自分自身への自信が少しずつ形成される。根拠は無いけど、不安で仕方ない少年期青年期の揺れる心を多少は落ち着かせてくれる。
十代の少年少女がみんな辿る経緯だね。
それ以降は、忌野清志朗に感化されて髪の毛を立たせたりっていうのが20代前半にあったかな。
さて、58歳にもなると、髪形なんかどうでもよくなっていく。
今さら女にもてたいとは思わないし、そもそも性欲が減退している。
だから白髪でもぼさぼさ頭でも気にしなかった。
いや、僕自身は気にしなかった。
しかし、年を取れば取るほど、身だしなみが大切になっていく。
若い頃みたいに無頓着でいると、本当に見た目が得体の知れない老人に見えてしまう。
いちおう僕はシンガーソングライターだからなあ。これじゃあまずいだろ。
そして髪を染めると、さらに厄介な問題が持ち上がってくる。
白髪だとそれほど目立たなかった毛量の少なさが、目立ってしまう。特に前頭部登頂付近が。トレンディエンジェル斉藤さんに近づいていることがわかる。
しかし、トレンディエンジェル斉藤さんは実にポジティブでエネルギッシュで輝いている。
もちろん、僕よりも18も若い41歳のトレンディさんと58歳の僕を同列には語れないが、
毎朝のブローに今までの何倍も時間を掛けながら、トレンディに生きていきたい。