作曲家を夢見る主人公祐一の将来の伴侶となる女性、関内音の少女時代のエピソードが今週から始まった。
音の父と母が家族団欒の中で手をとって踊るシーンのバックで掛かったのが、チャイコフスキーの「花のワルツ」。僕が子供の頃に母に連れて行ってもらったディズニーアニメ映画「眠れる森の美女」で掛かっていたような掛かっていなかったような。いずれにしても、子供心にもワルツと呼ばれるクラシック界のダンスミュージックが僕は結構好きだった。そのワルツ界を代表する作曲家であり”ワルツ王”とも呼ばれた19世紀の作曲家ヨハン・シュトラウスⅡ世という人がいた。
シュトラウスとの出会いも幼い頃母に連れて行ってもらった映画だった。「ウィーンの森の物語」という実写版の映画だった。幼稚園だったか小学校の一、二年だったか覚えていないが、いずれにしてもその頃の僕が観に行く映画といえば、ゴジラかガメラかウルトラマンだった。普通の映画なんか、小さい男の子にとっては全く面白くもなんともなかった。つまんないなあ・・・・と嫌々母の隣に座っていたのを覚えている。
しかしそれが、コンサートのシーンになると音楽に引きずり込まれた。あまりに流麗で美しくて、しかもキャッチーだった。
クラシック音楽といえば子供にとっては退屈でわかりにくい音楽というイメージだった。しかしシュトラウスのワルツは、ポップスのようにわかりやすくて耳に飛び込んでくる。
そんな思い出深いシュトラウスの名曲が、せわしく朝の出支度をしている無防備な僕の心をいきなりヒットしてしまった。胸キュンだぜ。