今朝見た「エール」。いよいよ主人公の古山祐一がレコード会社専属の作曲家としての仕事始めを迎える。
同期採用の木枯という作曲家といっしょに祐一はレコード会社のスタジオに通される。そのあと作曲家の作業部屋でディレクターから渡された一篇の詞に曲をつけるよう指示を受ける。初仕事だ。
さて、このレコード会社のスタジオで作曲家が仕事をするという設定が、僕にとっては胸アツだ。憧れまくった職業作曲家の仕事場だからね。
しかるべきルートで公に発表される前提で曲を作るという気持ちは、どういうものなんだろう?想像するに、大きなプレッシャーを感じながら作らなくてはならないので強烈な苦しさを伴うはずだ。
大成功して印税で左団扇なら少し別だろうけど、日夜機械のように曲を生み出し続けるあまり売れない作曲家達が集まると、「音楽は趣味にしていた方が良かったね・・・・」という話が始まってしまうと言う。
17歳の時にとある業界人にデモテープを持ち込んで「作曲家の弟子になってみる?」と言われた時に足を踏み出せなかった僕が今更悔やんでもしょうがない話だし、進んでしまった人生はもう後には戻れない。今僕にできる事をやるしか方法が無い。
かつて夢見た世界がドラマで再現される光景を見ると、華やかでまぶしくて甘くて愛おしい。しかしその向こう側ではとてつもない過酷な世界が渦巻いているんだよね。
そういう世界を生き抜き勝ち抜いたごく一握りの人たちだけが一流を名乗れる。スポーツや俳優やお笑いもぜんぶ一緒だよね。
で、僕は週五日間派遣で働く。これはこれで大変で、ブログの更新も滞ることが多々ある。それでも職業音楽の世界の過酷さに比べれば、とてつもなく楽チンなんだよ。