メジャーデビュー以前の米津玄師が自分の顔をさらさなかったのは、ニコニコ動画時代に作品だけで多くの熱狂的なリスナーを獲得してしまう圧倒的な才能があったために、その必要性を感じなかった事があったのだろうし。
また、自分の容姿に自信がなかったというのもあったかもしれない。
当時のニコニコ動画のクリエイター達の多くが自分自身の顔写真を晒さないので、そういう文化もあったのかもしれない。
その後メジャーデビューを経て、自分自身のビジュアル(容姿)を適切に効果的な形で見せる手法が第三者の適切なプロデュースの元で成されるようになり、米津さんはMVメディア他に小出しに自分のビジュアルを載せて一般大衆にも受け入れられる形のスーパースターへの体を整えていく。
もちろん、圧倒的な音楽性と進化し続ける作品内容が大衆に広く受け入れられるためのいちばんの要因なんだけど、
ヒットチャートのトップを独走し続けるくらいの国民的といえるくらいの人気を得るためには、やはりビジュアルも受け入れられなければ無理だと思うのだ。
だから、やはり大きなプロジェクトでそれぞれの専門家が関わって動くスタイル・・・・メジャーレーベルの作業体制というのはやはり強力なんだ。
最新ヒット曲「感電」はこのところ毎日Youtubeを掛けている。「感染」に引っ掛けた「感電」というタイトルも狙いどころが絶妙だし、ビリー・アイリッシュが全世界に浸透させた”コンテンポラリー化された病的なイメージ”がMVに散りばめられているのもタイムリーだ。
しかし、こういう曲は僕は作れないし作るべきでもない。僕が僕ではなくなってしまう。来年還暦を迎えるジジーな僕はいよいよ頑固ジジーに突っ走る。