若い頃に音楽を作るか空想に耽るかしかしなかった僕が、
社会に出て働くようになって、
苦労しながら社会に適応できるように自分を変えてきて、
やっとこさここまで来た。
社会と自分とのあいだは毎日が苦悩と軋轢の連続だけど、
そんな毎日をいつもやり過ごしている。
若い頃に思いっきり青春もしなかったし、
少し変わった家庭環境の中で失った自分自身の社会適応性を苦労して獲得してきた。
だって、生きていかなくてはならないから。
これを「強くなった」と世間は言うのだろうが、
本当はちっとも強くない。
自分自身を誤魔化し続けるために我慢できることを「強い」とはいわないでしょう?
本当に強いのは、自分自身を誤魔化さないで、社会にも適合しないで、自分自身に本当に素直に生きていける人間だ。僕の場合だったら、音楽だけで生きていかなくてはいけなかった。普通の仕事に手を染めて生きていく人生ではなくて、音楽だけで。
だから、米津玄師みたいな人が、本当に強い人間だ。